ずっと嫌いだった。

 

2人でご飯を食べながら話し込んだり、
早朝の喫茶店でモーニングを食べながら子どもの頃の思い出話をして
涙を流し合ったりした友達がいた。

はじめはただの友達だったのが、途中からは同じ職場の同僚になって
僕は半年で辞めたんだけど、その人は今でも働いていて、
周りからも「本当に仲良いよね」と言われたり、
「良いコンビだね」と褒められたりしたんだけど、
僕はその人の事をとても嫌いで、一度も好きだと思ったことはなかった。

うるさい笑い声も、嘘がつけない性格も、考えの浅さも、
良い人ぶるところも、人を見下す態度も、本当に本当に大嫌いだった。
その人といると、自分は無力で無価値で何も出来ない人間に思えた。

今思い出しても、やっぱり嫌い。
最初に会った時から嫌いだった。
なのに何で仲良くしてたんだろう。それが不思議。

僕のああいう世界に行ってみたかったのかな。

という事を今日ふと思い出した。